現地時間で、3月8日の午後6時、日本時間で9日の朝8時、ワシントンDCのケネディ・センターにて真言宗豊山派と天台宗の僧侶が新作聲明の公演を行いました。
リンクをクリックすれば、動画を見ることができます。
PCでもiPhoneでも見られます。たぶんandroid でも?
http://www.kennedy-center.org/explorer/videos/?id=M5794
あ、ちなみに私は国内で寺の業務にいそしんでおります。
内容は、鳥養潮(とりがいうしお)さんという作曲家による「存亡の秋(とき)」という作品です。
これは、2001年9月11日のアメリカ合衆国の同時多発テロ事件の被害者の鎮魂のために作られた作品で、日本における初演は2004年の9月11日でした。それ以来、幾度かの再演を経て、この度ようやく、鳥養さん念願のアメリカ合衆国での公演が実現しました。
新作聲明ではありますが、仏教古来の四箇法要の形式に則り、そこに前讃と終讃、廻向を加えた作りになっております。
テキストとしてはナンシーウッドさんがタオス・プエブロの老インディアンからの聞き書きを詩の形に編集した著書、
「今日は死ぬのにもってこいの日だ」
「Today is very good day to die.」
を用います。
今日は死ぬのにもってこいの日だ。
生きているものすべてが。わたしと呼吸を合わせている。
すべての声が。わたしの中で合唱している。
すべての美が。わたしの目の中で休もうとしてやってきた。
あらゆる悪い考えは。わたしから立ち去っていった。
今日は死ぬのにもってこいの日だ。
わたしの土地は、わたしを静かに取り巻いている。
わたしの畑は、もう耕されることはない。
わたしの家は笑いに満ちている。
子どもたちは、うちに帰ってきた。
そう、今日は死ぬのにもってこいの日だ。
どのように死を受け入れるか、そして死と隣り合わせの生をどう生きるか?
宗教の違い、人種の違いを超えた、生きとし生けるすべてのものに捧げられる鎮魂歌です。
2014年03月09日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/89845182
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。
この記事へのトラックバック
http://blog.sakura.ne.jp/tb/89845182
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。
この記事へのトラックバック